「総合的な学習の時間」に関する学生の認識

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  • 「 ソウゴウテキ ナ ガクシュウ ノ ジカン 」 ニ カンスル ガクセイ ノ ニンシキ
  • The Students' Recognition of the Period for Integrated Studies

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本論文は、「総合的な学習の時間」を学習してきた藤女子大学教職課程の学生291 人を対象にしたアンケートにより、その実態および学生の認識を分析した。それらは、以下の⚔点にまとめられる。第一に、「総合的な学習の時間」は、各学校である程度円滑に実施されていると思われることである。方法や担当者についてもシステムができあがっており、ある程度着実に実施されていることは、学生の認識で確認できた。第二に、その内容は、小学校では地域との連携による様々な活動や職業体験、中学校・高等学校では圧倒的に進路に関係するキャリア教育が中心であることである。第三に、「総合的な学習の時間」で学生は、社会性や協調性、コミュニケーション能力、そして問題解決能力といった力を学んだと認識しているということである。これらは現代社会に必須の力であるが、一方で、これらを総合化できているとは思えないと学生が考えていることも明らかとなった。そして第四に、「総合的な学習の時間」は、特別活動(「学級(HR)活動」)や「道徳の時間」と連携して行われているということである。学生は、学校で行われている活動が教育課程のどの枠組みに含まれているかをわからずに活動を行っていた。これ自体に問題はないが、別の拙論では教員にもその傾向があることが判明した。やはり学校及び教員は、教育課程の枠組みについては意識する必要がある。しかし一方で、それにとらわれて活動を行うのではなく、児童・生徒にとって有意義であるか否かをもとに活動を組み立てることが必要であることを指摘した。

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