Project/Area Number |
63480517
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
神坂 和明 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (40092184)
|
Project Period (FY) |
1988
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1988)
|
Keywords | ビリルビン系胆石 / 高炭水化物食 / 胆汁中カルシウムイオン濃度 |
Research Abstract |
ウィスターラット(200〜250g)を使ってビリルビン系石を生成した。 方法:ラットに高炭水化物食(40%庶糖、40%澱粉)を1〜3か月間投与後、胆汁中胆汁色素、リン脂質、胆汁酸、胆汁中タンパク成分を分析した。分析は胆汁色素は高速液体クロマトグラフィーにより、またリン脂質はフジモトK.Kのキットにより前処理後同様に高速液体クロマトグラフィーにより、胆汁酸はクロマトグラフィーで溶出した液を分取し、総胆汁酸量を酵素法により測定した。また胆汁中タンパク成分は紫外線吸光度計により測定した。高炭水化物食負荷後の胆汁の一部を採取し、遠心後光顕にて観察した。またin vitroで胆汁中にカルシウム濃度を、20〜30mEqlになる様に添加し、ビリルビンの沈着状況を光顕的に、また高速液体クロマトグラフィー法にて観察した。一部EDTA添加による影響も調べた。 成績:高炭水化物食負荷より4/8(1か月後)、6/8(2か月後)、6/8(3か月後)の割合で黒色石の生成を光顕的に観察することができた。胆汁中胆汁色素の分泌は負荷前後で不変であったが、リン脂質、カルシウムの分泌亢進が認められた。胆汁中胆汁色素は抱合型、非抱合型の両者が存在したが、前者が圧倒的に多かった。後者は抱合型ビリルビンが脱抱合したものと考えられた。高速液体クロマトグラフィーの成績では胆汁色素は主として胆汁中タンパク成分、胆汁酸と結合し、リン脂質とは直接結合していないことが明らかとなった。in vitroの胆汁中に上記の濃度のカルシウムイオンを添加すると、光顕的にも明らかな黒色の胆砂か形成され、高速液体クロマトグラフィー上でも明らかに胆汁成分と分離するのが観察された。以上胆汁中カルシウム分泌と黒色石生成とは深い関係があると考えられ、胆汁中へのカルシウム分泌の機序も含めて現在検討中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)