2016 年 25 巻 3 号 p. 24-31
子どもの在宅ケアを検討してから家庭で生活する時期における『子どもと家族を主体としたケア』に関する看護師の認識の特徴を明らかにするために、病院および訪問看護ステーション勤務の看護師を対象に質問紙調査を行った。看護師は、『子どもと家族を主体としたケア』を大切と認識しながらも、実践しているという認識が低い項目があることが明らかとなった。特に、チームや組織としての取り組みが求められるケアにおいて、実施されにくい現状が示された。因子分析では、『子どもと家族を主体としたケア』は、【見方、意向を共有しながら一緒に取り組む】、【子ども、親、家族であることを尊重する】、【子ども、親、家族の生活上必要な情報やサポートを提供する】、【お互いに話し合う機会の保証】の4つの構成概念であることが明らかとなった。