土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
環境再生材の材料となるアルカリ剤の化学特性
水元 健太中本 健二Touch NARONG日比野 忠史
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2015 年 71 巻 2 号 p. I_1477-I_1482

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抄録

 沿岸に堆積する砂泥は溶解やカチオン交換により様々な海域環境を形成している.鉱物から溶出するイオンは生物の成長に極めて重要な働きを持っており,鉱物の溶解度が生態系に及ぼす影響は大きい.非晶質のSiO2,Al2O3,CaO,Fe2O3等の酸化物で構成される石炭灰などのアルカリ剤(酸化物)を造粒したアルカリ剤造粒物は沿岸域生態系の再生を促進することが知られている.有機泥が還元化して堆積する海域においてアルカリ剤が生態系再生を助長する機構を明らかにすることを目的としている.本論文では,アルカリ剤の化学特性である陽イオンの溶出特性,水和固化体の燃焼特性を実験結果評価し,還元化土壌の浄化に向けた環境再生材の製造に関する基礎的事項を明らかにした.

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© 2015 公益社団法人 土木学会
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