インドネシアにおける常勤雇用者の学歴間賃金格差と教育の収益率
Bibliographic Information
- Other Title
-
- Wage differences and rates of return by educational level among employees in Indonesia
Search this article
Abstract
インドネシアにおいて、1)高校や大学教育を受けられる社会を実現することによって所得格差の固定化を解消することができるか、および 2)19-24歳年齢層の就学率上昇のため、大学教育に対する経済的な収益が従来に比べて著しく低下したのではないか、という問題を設定して分析した。考察結果を総合すると、1)学歴間の賃金格差は縮小傾向、2)大学の収益率は低下傾向、3)非常勤雇用者/常勤雇用者の賃金格差も縮小傾向であることが分かってきた。すなわち、学歴間の賃金格差は徐々に縮小し、大学教育に対する収益率も著しく低下してきた。これらは、主に人口成長率の低下および高校や大学への進学の急増によって起こっている。このような傾向が持続すると賃金格差がさらに縮小し、いずれ所得格差の指標であるジニ係数の低下として現れてくると考えられる。
Journal
-
- 経済論集
-
経済論集 112 113-132, 2019-09-30
- Tweet
Details
-
- CRID
- 1050285299729463296
-
- NII Article ID
- 120006826862
-
- NII Book ID
- AN00071516
-
- ISSN
- 02874237
-
- Article Type
- departmental bulletin paper
-
- Data Source
-
- IRDB
- CiNii Articles
- KAKEN