書誌事項
- タイトル別名
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- Mesenchymal Hamartoma of the Liver With Embryonal Hepatocytes
- 症例報告 胎児肝細胞組織が遺残した肝間葉性過誤腫の1例
- ショウレイ ホウコク タイジ カン サイボウ ソシキ ガ イノコシタ カン カンヨウセイ カゴ シュ ノ 1レイ
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抄録
<p>症例は8か月の男児.嘔吐,下痢症状で前医を受診した.画像検査で肝内に多房性囊胞性病変を指摘され,当院を受診した.血液検査で肝機能障害認めず,血清α-fetoprotein(AFP)の軽度上昇を認めた.肝生検の所見から肝間葉性過誤腫が考えられた.経過観察中に血清AFPの漸増,腫瘍の急速な増大を来し,拡大肝左葉切除術を施行した.組織学的に線維性又は粘液水腫様間葉系組織に少数の肝細胞,細胆管が混在する充実性成分と内部に黄色透明な漿液を含む囊胞性成分を認めた.一部にAFP,glypican-3陽性の肝細胞を認め,胎児肝細胞が遺残した肝間葉性過誤腫と診断した.明らかな悪性所見は認められなかった.術後経過は良好で,術後4か月の現在,再発は認められておらず,血清AFPも正常化した.肝間葉性過誤腫では初期に血清AFP高値であっても漸減するが,自験例は経過中に漸増するという異なる経過を示した.その要因に胎児肝細胞の遺残が考えられた.</p>
収録刊行物
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- Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons
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Journal of the Japanese Society of Pediatric Surgeons 54 (7), 1363-1368, 2018-12-20
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
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キーワード
詳細情報
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- CRID
- 1390564238055914240
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- NII論文ID
- 130007535900
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- NII書誌ID
- AN00192281
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- ISSN
- 21874247
- 0288609X
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- NDL書誌ID
- 029442075
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可